麒麟がくる19話あらすじネタバレ(5月24日)「信長を暗殺せよ」
麒麟がくる19話あらすじネタバレは、前回の麒麟がくる18話あらすじネタバレ(5月17日)「越前へ」から2年後の、永禄元(1558)年11月に始まる。
目次はこちら
母も失ってしまった信長
織田信勝(木村了)の遺体を抱きながら泣く土田御前(檀れい)。
土田御前から「弟を殺して尾張を手に入れ満足か?」と言われる信長(染谷将太)
「そなたは又しても私の大切なものを壊した、弟を殺しただけではなく、私も殺したのです」と叫ばれ、呆然とする信長。
将軍が京に戻ってきたが
長良川の戦いから2年後、永禄元(1558)年11月、将軍・足利義輝(向井理)は三好長慶(山路和弘)と和睦し、5年ぶりに京に戻ってきた。
長慶は酒や反物などを献上し、上洛を心待ちにしていたと慇懃無礼に義輝を迎えた。
だが、義輝は冷めた様子で気乗りしない返事を返していた。
それは当然のことであろう。
和解したとは言っても、長慶の真意は底が見えず、義輝のいまの不安定な状況は依然として何も変わらない。
明日にはまた、近江へ都落ちする可能性さえある。
そんな主君を、側近の三渕藤英(谷原章介)と弟の細川藤孝(眞島秀和)が心配そうに見守っていた。
義景からの命令にるんるんの十兵衛
一方、明智十兵衛(長谷川博己)は越前に腰を落ち着けたまま、子供たちに読み書きを教えて日々の糧にしていた。
十兵衛に教わると行儀作法も身に着くと親からの評判も高く、称念寺の和尚が、「寺でもっと大勢の子供たちを教えてくれないか」と言うほどであった。
そんなある日、十兵衛は朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)に呼び出された。
何用であろうかと思いながら参じると、驚いたことに、十兵衛に京へ行って欲しいのだという。
京に戻った義輝から、挨拶に来るよう諸大名に書状が届いていた。
だが、あれだけもめていた三好との和睦が長続きするはずがない。
両者の争いに巻き込まれたくない義景は、自分の代理として、将軍の側近と親しい十兵衛に行ってもらう事を思いついたのだった。
しかも十兵衛は将軍・義輝本人に目通りしたことがあり、まさに適任。
鷹狩の好きな義輝に自慢の鷹を献上し、しばらく様子を見たいというのが、義景の描いた絵であった。
十兵衛は家に帰ると、「義輝様に鷹を届ける役目を仰せつかった。」と上機嫌で煕子(木村文乃)に伝えた。
義景は面倒ごとを押し付けたつもりかもしれぬが、尊敬する義輝にまた目通りできる事を思えば、十兵衛にとっては、この上ない喜びである。
それに、義輝が戻ってきた京はどのように変わっているのか、自分の目で直接確かめたかった。
と、ふいに煕子がうつむいて口元に手を当てた。気分が良くないのか顔色も悪い。
熱でもあるのかと心配する十兵衛に、「実は、ややこが・・・」と煕子がほほえんだ。
明智家に待望の子が。「煕子、でかした!!!大事にせねばな!!」
十兵衛は大喜びで「母上!!煕子にややこがーーー」と牧(石川さゆり)に知らせに行った。
十兵衛・三渕・藤孝兄弟に再会
京に上がった十兵衛は、相国寺の一室で三渕藤英と細川藤孝に再会した。
まずは美濃を追われて心配をかけた事を詫び、藤孝には、朝倉家に口添えの文を送ってくれたことへ例を述べた。
挨拶が済み、さっそく義景から託された献上品の鷹を見せる。
三渕はそれを受け取ったものの、義景が上洛しないことを残念がった。
義輝が留守の間、京では様々な争いが起きていた。
この争いを収めるためにも諸大名に上洛を求めたが、応じた大名は織田信長などごく少数だったという。
将軍の権威を回復せぬ限り、武士を一つにまとめるという義輝の志は叶わない。
実際に京を牛耳っているのは、依然として三好長慶なのである。
将軍・義輝に再会
三渕の好意で、十兵衛は義輝と久々に会話をすることが出来た。
「覚えておるぞ、朽木で会うたな、あれから何年経つかのう」
「9年でござりまする」
「時が替われば、人も世も変わる、されどいつ見ても変わらず胸を打つには能じゃ、そなたも見るがよい」
「ありがたき幸せ」
一緒に能を見ようと誘われ、公家の二条家への同行を許された。
義輝は、十兵衛より8つ年下の二十三歳。
以前と変わらない様子に安心したが、何か心配事があるのか、藤孝の表情は何故か曇っている。
そのとき、廊下を数人の武士が歩いてきた。
先頭に居るのは、今や美濃の主となった高政(伊藤英明)であった。
十兵衛に気づいた高政が、足を止めてにらみつけてくる。十兵衛も負けじと睨み返す。
「次に会ったら首をはねる。」
最後に分かれたとき、高政は十兵衛にそう言い放ったが、さすがにこの場で抜刀するわけにはいかない。
三渕と藤孝が取り繕うように丁重に頭を下げると、高政も二人に会釈して立ち去って行った。
高政は、数日前に上洛していた。今は官位を預かり、今は義龍と名乗っているとのこと。
能を見る義輝、高政、十兵衛たち。
「何、まことか?」と家臣から聞く藤孝。
その義龍について、十兵衛は藤孝から「上洛する信長殿を高政殿が暗殺を企てている、既に京で待ち構えているとか・・・」という不穏な噂を聞くのであった。
十兵衛「将軍のおひざ元でそのような狼藉を!」と十兵衛が驚く。
十兵衛「藤孝殿っ」
藤孝「我らは何とも・・・」
十兵衛「ならば、公方様が斎藤殿とお話をしていただくわけにはまいりませぬか」
藤孝「今の上様には抑える力はありませぬ。
藤孝「実は十兵衛殿にもお話ししようと思っていたのですが、上様は京に戻られたとは言え、まだ間がなく、以前にも増して力を持っているのは三好長慶様なのです。」
十兵衛「しかし、何か手を打たねば」と言って扇子を叩く。
藤孝「何故、十兵衛殿がそこまで信長殿を?」と不思議がる。
十兵衛「以前、信長殿が道三様に対面したときこんな事を言っていました・・・」
~~回想シーン
信長「・・・・家柄も血筋もない、これからは戦も世の中もどんどん変わりましょう。よろず、己で新たに作るほか無い。我らも変わらねば・・・・」
~~回想シーン終了
この信長の発言は14話で道三に接見したときの様子で詳しくは下のリンクページで紹介しています。
⇒麒麟がくる14話あらすじネタバレ(4月19日)マムシが信長を認める!?
十兵衛「我らも変わらねばならぬと」
藤孝「変わる?」
十兵衛「易々と死なせたくはないお方です。」
藤孝「では、松永久秀殿に相談されてみては。今、京を収めているのは実のところ、松永殿ゆえ」
十兵衛「松永様??」
十兵衛が松永久秀に再会する
松永久秀(吉田剛太郎)の宿所に十兵衛が入ってくる。
書状を書いていた久秀が顔を上げ十兵衛の顔を見るや否や「じゅうべええ、あーっははは、生きておったかー」と懐かしむ。
十兵衛も笑顔で「お久しぶりでございます」と頭を下げる
「あーよいよい、堅苦しい挨拶は要らん!」と十兵衛の元に近寄りながら「心配しておったのだぞっ」と膝まづいて話しかける久秀。
十兵衛「お忙しいところ、申し訳ございませぬ」
久秀「そんなことより山城守(やましろのかみ)様の事、残念であったな」
十兵衛「はい」
久秀「越前に折るのか」
十兵衛「はい、子供たちに読み書きを教えております。」
久秀「・・・そうか、無事でよかった、何年ぶりかのう」
十兵衛「11年ぶりでございます。」
久秀「あー、そんなになるか。あーあの時だ、長慶さまが襲われたとき・・・そなたには借りがあるな」
※この万里小路家で長慶と久秀が襲われた話は、
⇒麒麟がくる6話あらすじネタバレ「長慶・久秀を救え!」2月23日放送分
のページで詳しく書いていますので参照してくださいませ。
十兵衛「恐れながら、その借りをお返しいただくわけには参りませぬか」
久秀「ん?」
その頃、織田信長は尾張平定の報告のための上洛の道中にあった。
その様子を間者らしき男が草陰から覗いていた。
久秀が十兵衛に借りを返す
斎藤義龍の宿所にて。
義龍「三好家の重鎮、松永殿がわざわざお越しになるとは」
久秀「斎藤殿にお願いの義がありましてまかり申した」
義龍「お願い?」
久秀「公方様がお戻りになり、これでようやく京も静かになると思うておりましたが、やはり不届き者が後を絶ちません。
あちらこちらで狼藉を働き手を焼いております。
厳しく取り締まらねばなりませぬが、何分我々だけでは・・・」
遮るように義龍が「手を貸せと?」
久秀「いかにも。実は不穏な動きがございましてな。強者ぞろいの斎藤家にぜひともお力を貸していただきたいと・・」
義龍「ふん、不穏な動きとは?」
久秀が義龍に近づき耳元でささやく「上洛している織田信長殿を何者かが狙うているという事でございまする。何かご存知か?」
義龍が目をそらして返事する「・・・いや」
久秀「公方様がお戻りになったというのに、かような狼藉は言語同断。厳しく取り締まらねばなりませぬ。」
うつむきながら無言で聞く義龍。
久秀「斎藤殿は近く、将軍家の要職に就くと聞いておりまする。ならば京の安寧を守るのも、将軍家にお仕えする者の役目かと存じまする。」
久秀「お引き受けますな??」と義龍の目を睨みながら念を押す。
義龍は無音で一点を見つめている。
・・・・・・・・
待っている十兵衛の元に久秀が帰ってくる。
久秀「これで貸し借りなしだな」
十兵衛「ありがとうございまする」と頭を下げる。
久秀「斎藤殿がお主を呼んでいる、話しがあるそうじゃ」
今度は十兵衛が義龍と!?
義龍の部屋に十兵衛が入ってくる。
「松永久秀を担ぎ上げるとは、考えたな。此度の事、どうやって知った?」と義龍。
十兵衛が返事をせずにいると「まあ良い、遅かれ早かれ信長は自分の手で討って見せる。」と続ける義龍。
「・・・おぬしは道を誤ったな。わしに素直に従うていれば、今頃、美濃で要職についておった。ふっ、今や浪人の身か・・」
十兵衛「悔いてはおらぬ。」
義龍「強がるな。わしはいずれ尾張を飲み込み、美濃を大きく豊かな国にするつもりじゃ。それはわし一人ではできぬ。助けが要る。どうだ、もう一度考え直しわしに仕えてはみぬか?」
義龍「手を貸せっ」
十兵衛が即答「断る」
義龍「どこか仕官の口でもあるのか?」
十兵衛「そんなものは無い」と冷静に返事。
義龍「ならばっ」と気色ばむ。
十兵衛「今更おぬしに仕える気はない」とキッパリ!
キーっと鳥の鳴き声が聞こえる。
義龍「はっはっは、相変わらず頑固な男よ」
十兵衛「一体どうした?次に会うたら首をはねると申していたそなたが・・・」
義龍「今まで血を流し過ぎた。
弟を殺し父を殺し、わしに従う者はあまた居るが、ただわしを恐れ表向きそうしてるに過ぎん。
腹の中では何を企んでおるのか分かったものではない。」と心内を吐露した。
十兵衛「悔いておるのか?」
義龍「悔いておる・・・と申したら、わしについて来るか?」と涙目。
十兵衛「お主にはつかぬ」と再度キッパリ。
義龍「十兵衛、お主、一体何がしたいのじゃ?」
十兵衛「道三様に言われたのだ。大きな国を作れと。誰も手出しができぬ大きな国を。」
十兵衛「今は自分でもどうしてよいか分からぬ。しかし、道三様のそのお言葉が、ずっとこの胸の内にあるのだ。」
~~回想シーン。
道三が「大きな国を作るのじゃ。誰も手出しができぬ大きな国を!」と言っている。
~~回想シーン終了。
※この時の「大きな国」のやり取りは16話でした。詳しくは以下を参照してください。
⇒麒麟がくる16話:十兵衛がマムシを説得!?
義龍「大きな国・・・父上が。美濃よりもか?」
十兵衛「そうじゃ」
義龍「分かった・・・行けっ・・・」と言って諦めた。
部屋を後にする十兵衛に「さらばだ。もう会う事もあるまい。」と話しかける義龍。
立ち止まった十兵衛は無言で部屋を出て行った。
懐かしむような笑顔にも泣き顔にも見える斎藤義龍。
ナレーション「斎藤義龍は2年後、病によりこの世を去る。」
信長が義輝に謁見するが!?
ナレーション「3日後、信長は将軍・義輝に謁見した。」
義輝「おもてを上げよ」
織田信長「織田上総介(おだかずさのすけ)にござりまする。本日は尾張の平定がなりますことを公方様にお知らせ致すべく参上仕りました。」
義輝「大儀であった」
信長「ありがたきお言葉、恐悦至極にございまする。」
義輝「京は初めてか?」
信長「はい、田舎者ゆえ、都のものは全て目新しい物ばかりでございまする」
義輝「左様か、わしに何かして欲しいことはあるか?」
信長「恐れながら上様にお願いの義がございまする。」
義輝「申してみよ。」
信長「はっ。尾張はようやくひとつにまとまりまする。されど、駿河の今川義元殿が美濃の斎藤義龍殿と手を組み今にも終わりに攻め入らんとしています。
これ以上無益な戦を繰り返せば、田畑は荒れ国が疲弊するばかり。
万民の為にも何卒、兵を引くよう、上様からお命じ下されたくお願い申し上げまする。」と深々と頭を下げる。
義輝「相分かった。そなたの申す通りだ。今川は何であったかのう?」
「はっ?」と側に座っている三渕が伺う。
義輝「官職じゃ」
三渕「治部の大夫にございます」
義輝「織田上総介、そなたにも官職を授けてやろう。左京の大夫でどうじゃ。今川より上だぞ。」
信長「・・・・・それで今川は引き下がりましょうか?」と慇懃に問う。
義輝「引き下がらぬようなら将軍家の相版衆(しょうばんしゅう)になれば良い。相版衆なら今川も手を出すまい。」
これを聞いた側近の三渕と藤孝がうつむく。
義輝「皆、そう思わぬか?」
三渕、藤孝、信長、光秀以下一同、怪訝な顔で無言になってしまう。
「はあっ。わしは幼き頃より父と共に近江と京を行ったり来たりしてきた。
そして5年ぶりに京に戻ってきたが、もはやすべてが変わっていた。
父も居ない。帝も変わった。みな居なくなった。
それ故、今のわしにはそれ位の事しかできぬ。」
信長は返答に困る。
廊下で光秀が信長に声をかける。
信長「越後に居るそうじゃな、わしが相版衆になれば今川は手を引くと思うか?」
光秀「・・・いえ」と首を横に振る。
「今川が尾張に入り込んで出城を築こうとしている。こちらは手も足も出せぬ。
それで上洛したのだが、将軍も苦しんでおられるようだ。
今の世はどこかおかしい。尾張が心配じゃ、わしは帰る。いずれまた!」と急ぎ早やに立ち去る。
信長が久秀に驚きのお願いをしていた
久秀の宿所にて
光秀「信長様がこちらにいらしたのですか」
久秀「昼間、ふらりとな。明日、尾張に帰るので挨拶をしたいと。で、これをと。(酒のかめを差す)
それにしても、あれは妙~な男じゃのう。」
光秀「と、申しますと?」
久秀「尾張を差し出す代わりに摂津をくれと申すのじゃ。
国を取り換えてくれと言うのだ。
尾張は周りを敵に囲まれて戦が絶えん。戦はもううんざりだ。だから摂津と取り換えてくれと申すのじゃ。
境で交易をして商いをしたい。わしならそれ位出来るであろうと」
光秀と久秀が可笑しくて笑い合う。
久秀「摂津は三好様の領国だ。そんな事出来るわけがない。
ったくー、何を考えておるのか?本気なのか戯言なのか全く分からん。
あれは一体、どういう男なのじゃ。」
光秀「松永様はどう思われましたか?」
久秀「まあ、うつけだとは聞いておる。またしかにうつけかも知れぬが、ただのうつけではないな。」
光秀「亡き道三様は、信長様から目を離すなと仰せになりました。」
久秀「山城守(やましろのかみ)様がそう申されたのか?」
うなずく光秀「道三様は信長様の事を買っておられました。」
久秀「将軍様にも目通りしたらしいが、がっかりしたと申しておった。」と笑いながら酒をつぐ。
久秀「もはや、将軍家は当てにできんと。まあ無理もあるまい。義輝さまはまだ若い。それに京に戻られるのも5年ぶりじゃ。そのうち将軍らしさも身につくであろう」
光秀「そうだとよいのですが」
久秀「ん?」
光秀「私は公方様が戻られ、京も落ち着いたであろうと思うて参りましたが、大名同士の争いの仲立ちも出来ぬご様子。
誠に京を収めているのは三好様。
このままでは、武士を束ね、世をたゆらかにできるのは誰なのか、私には分からなくなってきました。」
久秀「それは私にも分からん。また戦になるかも知れんし、ならぬかも知れん。ふふ」
光秀は、杯の中に映った自分の顔を見つめながら、何事か考えていた。
次回、麒麟がくる20話ネタバレあらすじに続く。
前回の内容は⇒麒麟がくる18話あらすじネタバレ(5月17日)「越前へ」
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